若者がいなくなった村や町には魅力がありません。
おそらく、いろいろな、文化的なものの再構築もあわせて、村おこしをしない
かぎり、農村は活性化していかないだろうと思います。
農村の再活性化における、宗教の持つ機能には、非常に大きなものがあると
思います。
人間にとって、つらいことは、「お金をくれない」 「補助金がない」
「病院に入れてもらえない」 ということだけではありません。
人間同士のネットワークがなくなり、コミュニケーションがとれなくなることが
非常につらいことなのです。
なので、政治の一方の側面として、宗教などが人間同士のネットワークを
強くし、お互いに助け合うカルチャーを地域に根づかせていくことが、
非常に大事です。
過疎地、あるいは、所得が低い世界に住んでいる人たちにとっては、助け合いの
カルチャーを強くつくっていくこと、そういうコミュニケーションを強化していく
ことが、非常に大事だと思うのです。
宗教は一つの大きな 「人のネットワーク」 です。
このネットワークのなかには、あらゆる産業、業種の人々が参加しています。
そのため、いざというときには、国家という、上からくる垂直権力、つまり、
法律や行政命令等で物事を動かせる垂直権力とは違った意味での
「水平権力」 として、お互いの出身や業種、立場などを超えて助け合える
横のネットワークをつくれると思っています。
宗教と政治の両者が補い合わないと、弱者の救済は、十分には成り立たないと
思います。
決して、お金をばらまくだけでよいわけではありませんし、年をとたら病院などに
入院させればよいわけでもありません。
たとえば、ある団体は、全国各地で伝道活動に取り組んでいますが、お年よりに
とっては、毎週、話をしに来てくれる人、自宅に月刊誌を届けに来てくれる人、
いつも安否を気づかってくれる人など、話し相手がいて、いざというときには
電話をかける先があること、そうした人が近所にいることは、とてもありがたい
ことです。
こういうネットワークは、いわゆるNPO(非営利団体)に相当するかもしれませんが、
宗教は、垂直権力の発想では対応が難しい面をカバーする力を持っているのです。
したがって、垂直権力と、水平権力とでも言うべき、
「横のネットワーク部分」 とが、かみ合さって初めて、理想的な社会、
理想的な国家が成り立つのではないかと考えます。
人と人との優しい 「結びつき」 や 「助け合い」 の部分なしに、
すべてを国家予算だけで片付けようとするのは無理でしょう。
「何か不都合なことがあれば、補助金を増やしましょう。病院を増やし
ましょう」 などという対応だけでは不十分で、やはり、その根底には、
「人間同士の助け合い」 というものが流れていなければいけないと
思いませんか?
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