2010年1月4日月曜日

デフレギャップという財産

 ◇半世紀に1度の極端なデフレ


内閣府の統計によると、2009年第3四半期の、国内需要デフレータは、前年比、

マイナス2.8%と、激しく下落しました。

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「GDPデフレータ(国内需要デフレータ)」 とは?

「GDPデフレーター」 とは、名目GDPを実質GDPで割ることで得られる

物価指数。

この変動率が、プラスであれば 「インフレ」、マイナスであれば 「デフレ」

とみることができます。

ただし、「GDPデフレータ」 は、その性質上、輸入物価が下がると変動率は

下がってしまいます。

そのため、「GDPデフレータ」 のうち、輸入品の影響を除いた動向を反映する

「国内需要デフレータ」 をあわせてみることで、より実態に近い経済状況を知る

ことができます。

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この下落幅は、なんと約51年ぶりの大きさなのです。

日本は、半世紀に1度というクラスの、極端なデフレ状態に落ち込んでしまったわけです。


さらに、恐ろしいことに、

同じ四半期の、実質GDPは、対前期比率換算で、1・3%と、わずかですが成長

しているのです。


国内の生産が伸びたにもかかわらず、国内需要デフレータが、対前年比、

マイナス2.8%なのです。

バブル崩壊以降、日本の持病とも言うべき 「デフレーション」 が、いかに深刻な

病であるかが理解できます。


わかりやすく書くと、

現在の日本経済は、実質的に成長しても、それ以上に物価下落で、名目GDPが

押し下げられてしまう状況なのです。


実際、同四半期の名目GDP成長率は、いまだにマイナス状態から抜け出せて

いません。


GDPデフレータ変動率は、輸入物価が下落すると「上昇する」 という、

おもしろい特性をもっています。


国内需要デフレータが半世紀ぶりの下落幅で、かつCPI(消費者物価指数)2%台の

マイナスが続いている以上、日本のデフレが悪化していっていることは

疑いないわけです。


この状況を受けて、民主党政権は11月20日に、「日本経済はデフレ状況にある」

と、事実上の 「デフレ宣言」 を行いました。


この11月20日の 「デフレ状況宣言」 に関する各紙の報道を読み、

思わず、めまいがしてしまいました。


なにしろ、菅副総理をはじめとする民主党首脳部や、各報道機関が、

「なぜ日本がデフレに陥り、かつそれが悪化しているのか」 

について、全く理解していないことがあきらかになったからです。


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