◇「社会主義政府」 が誕生した日本
格差是正を目指す鳩山政権の2010年度予算の概算要求は、100兆円に
届きそうな額まで膨れ上がり、赤字国債の発行額は50兆円を超えそうだと
いいます。
これはかつてない 「大きな政府」 が生まれようとしていることを意味
しています。
その中身は、ダム建設や高速道路の4車線化などの公共事業を凍結し、
子ども手当て(概算要求額2兆2554億円)や、農家への戸別所得保障
(概算要求額3447億円)などの社会保障にシフトするというもので、
明らかに 「福祉国家」 を目指しています。
福祉国家といえば、北欧の国々が一種の理想として語られることが多いです。
しかし、そうした国々では、国民を手厚く保護する代償として高い税金を
徴収していて、所得に占める国民負担率(租税負担率+社会保障負担率)は
デンマーク70・9%、スウェーデン66・2%、フィンランド58・9%
ノルウェー57・2%、と、日本の38・9%に比べ、きわめて高い水準に
あります。(財務省HP参照)
そのスウェーデンでは、去年3月の企業の倒産件数が、前年比同月比で、
85%増加。
失業率も、8%を突破し、2010年内中には10%を超えると言われて
います。
専門家は、「スウェーデンの雇用危機は、必ずしも経済危機によるものでなく、
従来のスウェーデンモデルが機能不全に陥っていることが根本要因」 と
しています。
北欧モデルは、必ずしも成功しているとはいえないのです。
「福祉国家」 といえば聞こえはいいのですが、国民に重税を課して所得を
配分するという意味で社会主義的な国家だといえます。
かつて日本も 「世界でもっとも成功した社会主義国」 といわれました。
しかし、鳩山内閣の閣僚には、労働組合や市民運動などの左派系団体の出身者が
多く、今回の政権交代は、日本における、真の社会主義政府、の誕生では
なかったのか、と思うのです。
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