2010年1月28日木曜日

やっぱり必要だった金融緩和政策

ようやく外国人投資家が日本の株を見直し始めています。


昨年、12月第1週の外国人投資家の買い越し額は、6081億円。

これは、05年以来4年4カ月ぶりの高水準です。


その背景にあるのは、日銀の政策転換です。


日銀はそれまで、緊急対策として、CPや社債の買取措置などの企業の資金繰り

支援に取り組んできましたが、景気は回復しつつあるとの認識から、

通常の金融政策に戻す 「出口戦略」 を探っていました。


しかし、低迷する株価や、急激な円高など、景気の行き先不安は増す一方で、

政府やマスコミからは、日銀の出口戦略に対する異論が相次いでいました。


そこで日銀は、昨年12月1日に、臨時の政策決定会合を開き、

追加の金融緩和策を発表しました。


デフレ克服に向けて、10兆円規模の資金を金融市場に供給することを

決めました。


日銀のこの方針転換を好感して、外国人投資家が大幅な買い越しに

転じたというわけです。


その結果、日経平均株価は、1万円台を回復、わずか1週間ほどで

1000円も上げることになりました。


 ◇景気回復にもう一段の金融緩和を


景気対策として、さらなる金融緩和が必要であったことは、サブプライムショック以来

多くの経済学者やエコノミストが指摘していました。


本格的に景気を回復軌道に乗せるためには、10兆円規模の緩和政策では

まだ不十分です。


現在、日本経済の総需要と総供給の差である、GDPギャップは、

35兆円にも及びます。


これを早急に埋める必要があるわけですが、10兆円の日銀の資金供給と

政府の第2次補正予算の7・2兆円の財政政策では、明らかに足りません。


それを反映してか、その後の株価の動きも今ひとつです。


GDPデフレギャップを埋め、深刻化するデフレ不況を克服するためには、

30兆円規模の銀行紙幣発行や、政府紙幣に発行など、大胆で積極的な

金融緩和政策が求められます。


政府・日銀のもう一段踏み込んだ政策を期待したいところ。


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